本当の幸せとは ~ 書籍 『「ふつうの女の子」のちから 』~
著者は中村桂子さんという、
生き物を研究する生命誌という分野を作った、
化学畑の研究者です。80代の方で、
2018年にこの本が出版され、増刷を重ねている
個人的には名著中の名著だと思っています。
肩書を見ると難しい内容かと思いきや、
優しく語りかけてくるような調子で書かれていて、
内容も誰もがわかって共感できるものです。
恐れ多いのですが
私が人生をかけてぼんやりと
大切なんじゃないかと
考えていたことがバシッと書いてある。
私だけではなく
読んだ方は「ほんとそうだよね!!」と
日々なんとなく感じていたもやもやした気持ちが
ストンと腑に落ちる方も多いと思います。
タイトルが女の人向けなのですが
男性もぜひ読んでほしいです。
夫にも勧めたときは
「え~~~?」
とめんどくさそうにしていましたが、
しぶしぶ読んでいくうちに傾倒し、
この本中に出てくる古典の児童文学を
図書館で借りて読み漁るまでになりました。
私がこの本と出合ったのは2年前の
図書館の新着コーナーです。
タイトルに惹かれたのもあるのですが
「この本、新品でだれも読んでないっぽい」
という状態のきれいさに惹かれたほうが大きかったです(笑)
そして家に帰って、十数ページ読んだところで
「この著者は良家の出身で東大卒か。
自分とあまりにかけ離れていて、
書いてあることに共感できないかもしれない」
と読むのをやめようと思ってしまいました(笑)
でも「新品の本だし」と、もう少し読んでいきました。
私のようにひがみ根性でなければ大丈夫だとは
思いますが(笑)、面白くないと感じても読み進めて
みてください。
読み進めていくと、どんどんのめりこみ、
「そうそう、その通り!!」
と自分がぼんやりと考えていたことが
言葉にして記してあって
「この本、ものすごくいいこと書いてある!!」
とアマゾンで自分用と自分の周りの人用に買って
送ったりしたぐらいです(笑)
内容は
著者は最近の世の中は普通の人が普通に
生きづらい方向に進んでいる気がしてならず、
それがどうしてこうなっているのか、
これからどうしていったらいいのかを
一人の女性として考え、児童文学を引用して
読者に分かりやすく例えて説明しています。
まあ、最近おかしなことがたくさん起こっていて
このままではみんなもっと生きづらい世の中に
なっていくぞと。
本の内容からは少しずれるのですが、最近
思うことがあって。
最近「毒親」という言葉がありますよね。
「毒」を持っている人は親にならないでほしい。
もっと言うなら子どもが好きではないと
自分でわかっているのに
「だってできちゃったもん」
と言って子どもを産むも、愛情もなく
ご飯や世話もめんどくさいという人がいる。
こういう人を出さないために中学校あたりで
性教育と一緒に、望まない妊娠出産で
その後、貧困や虐待につながるケースや、
そうでなくても子どもを愛せなくて、
親も子どもも不幸になっているケースを紹介して、
子どもを産むということはどういうことかを
リアルに想像して考えるきっかけを持てる
ように教育してほしいです。
想像力のある人はそういうことを考えることが
できて親子ともに不幸になるのを回避できるけど、
想像力のない人は望まないのに子どもを
産むということがどういうことか
わからないから「できちゃったもん」で
済ますと思うのですが。
話がそれてすいません。。。
色々なことを考えることは大切ですね。
忙しさにかまけてそれすらも放棄しているのが
現代社会の在り様で、恐ろしい気がしますが。
本当に大切なことが書いてあるなという書籍なので
ぜひ読んでみてください!!